南千住のリバーハープタワー歯科(歯医者)です。一般、矯正、インプラント、歯周病治療、小児、予防等の歯科治療を行っています。

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歯科に関する豆知識

スポーツドリンクで歯が溶ける?

2020.07.29

みなさんは、酸蝕症という疾患があるのをご存知でしょうか?

 

通常、歯はむし歯菌が糖を分解して酸を作ることで溶かされていきます。いわゆるむし歯です。それとは違って、スポーツドリンクなどの酸性の食べ物や飲み物によって直接歯が溶かされる場合を酸蝕症といいます。歯の表層のエナメル質が酸蝕により溶かされると中の象牙質が露出してきますが、そうするとしみる症状が出てきたり、むし歯になり易くもなり、やがて歯の神経の治療が必要になる場合もあるため注意が必要です。

 

この酸蝕症、pH5.5(数値が小さいほど酸性度が高い、中性はpH7.0)を超えた酸性の飲食物にふれると歯の表層のエナメル質を溶かし始めると言われています。とはいえ、短時間触れただけなら唾液の力で修復されるため問題にならないのですが、長く触れると唾液の修復力が追いつかず溶けてしまいます。ちなみにエナメル質の中にある象牙質はpH6.0でも溶けてしまいます。

 

例えばこんな飲み物や食べ物は要注意!

コーラ(pH2.2~3.0)、ポカリスエットなどのスポーツドリンク(pH3.5~3.8)、サイダー(pH3.4)、ポンジュース(pH4.0)、飲むヨーグルト(pH4.1)、缶酎ハイ(pH2.5~2.9)、ワイン(pH3.3~3.4)、缶ビール(pH4.0~4.3)、黒酢(pH3.1~3.3)、野菜生活(pH3.9)、レモンなどの柑橘類(pH2.1~3.5)、ドレッシング(pH3.1~4.0)

など

 

酸蝕症の予防は?

1,  酸っぱいものを口にしたら30分ほど歯磨きしない

食後の歯磨きは本来、むし歯予防のためにはよい習慣ですが、酸にふれて柔らかくなっている歯をゴシゴシ磨くとエナメル質や象牙質が削れてしまいます。そこで、酸っぱいものを口にした後は、まず水やお茶で口をすすぐつもりで飲み、唾液の働きで軟化がおさまる30分後くらいに歯を磨くのが良いでしょう。

 

2, フッ素入り歯磨き剤を使う

フッ素には歯を強くする働きがあります。最近の歯磨き剤にはたいていフッ素が入っていますが念のためパッケージの裏面を確認してみてください。

 

3, あかちゃんには哺乳瓶でジュースを飲む習慣をつけない

哺乳瓶でジュースやイオン飲料などを飲む習慣は、乳歯にダメージを与えます。熱を出したときなどイオン飲料が必要な場合は、その後に哺乳瓶が習慣化しないよう注意しましょう。

 

4, スポーツ直後など口が渇いているときは酸性の飲み物を避ける

口が渇いているときは、唾液が減っているため再石灰化が十分されない状態と言えます。そこに酸性の飲み物などは酸蝕症をより悪化させてしまいます。