南千住のリバーハープタワー歯科(歯医者)です。一般、矯正、インプラント、歯周病治療、小児、予防等の歯科治療を行っています。

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歯科に関する豆知識

フッ素は本当に安全で予防効果はあるの?

2019.10.22

フッ素がむし歯予防に使われたわけ
20世紀の前半、フッ素が含まれる水を飲んでいた住民にむし歯が少ないことが明らかになり、1940年代半ばには、飲み水にフッ素の少ない米国のある地域で、水道水にフッ素を追加してむし歯予防に適したフッ素濃度に調整する方法を採用しました(わが国では、未だ行われていません)。その後、20世紀の半ばから、フッ素濃度を高くして直接歯にフッ素を塗る方法や、比較的濃度の低いフッ素洗口液によるぶくぶくうがいの方法が行われるようになりました。

2フッ素は酸から歯を守ります。
初期の虫歯では、カルシウムやリン酸が溶け出しますが代わりにフッ素が沈着しフッ化アパタイトとなり歯を丈夫にしたり、唾液中のカルシウムやリン酸とともに歯に再沈着し脱灰部分の再石灰化を促します。また、虫歯菌が産生する酵素の活性を阻害し歯を溶かす酸を作らせないようにします。

3フッ素の安全性
フッ素は、フッ化物として身近に存在する自然環境物質で海水中(1.3ppm)や魚介類、海藻(2~10ppm)などに含まれ、ヒトの体のなかにも歯や骨に多く含まれる重要なミネラル元素の一つです。
体を作るための主要な元素として、酸素、炭素、水素、窒素、カルシウム、リン、マグネシウム、イオウ、ナトリウム、塩素、カリウムがありヒトの体内では、フッ素は13番目に多い元素です。フッ素は、体重60kgのヒトでは、骨や歯に約2.6gを含みます。ですから、通常の使用量では何ら問題ありません。
また、あらゆる栄養素や薬にあてはまることでもありますが、フッ素は少なすぎると効果があがらず、多すぎると逆に害になることがあります。むし歯予防に使うフッ素についても同じことが言えます。適量を守って、正しい使い方をする必要があります。「毒かどうかは、使用量による」わけです。

4急性中毒
急性中毒の主な症状は、腹痛、嘔吐、下痢などであり進行すると痙攣を起こすこともあります。中毒量としては、約5~10mg/kg(体重1kgあたりのフッ素の中毒量) 消化器症状は約3~5mg/kg(体重1kgあたりのフッ素の中毒量)
で、かりに洗口(ぶくぶくうがい)に使う0.2%フッ化ナトリウム溶液(フッ素9mg)を体重15kgのお子様が誤って全部飲み込んだとしても急性中毒はおこらない量です。

5慢性中毒
フッ素の過剰摂取による慢性中毒症としては、「斑状歯」や「骨硬化症」がありますが、比較的高濃度のフッ化物が入っている飲料水を長期間使用すると起きるとされており、わが国では水道水にフッ素は入っていないためそれほどの心配は必要ないと言えます。

また、フッ素については、当院サイトの「歯科に関する豆知識」の2019/06/26「フッ素のお話Q&A」にも書いてありますので参考にして下さい。